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無塩せきガソリン

シーユーインザネクストライフ

クールな色落ちを妨げる悪癖

あなたが、全ての色落ちは個性でありどんなにうすらぼんやりしたジーンズも歓迎されるべきだと言う色落ち原理主義者なら話は別だが、ジーンズの色落ちには善し悪しがある。良い色落ちのためには、ポジティブな面を最大限引き出しネガティブな面を最大限抑える必要がある。良いクセをつけて悪いクセをやめるというシンプルな話だ。

 

良い例:

https://46fjj12eeht73lsxezcqpvlt-wpengine.netdna-ssl.com/wp-content/uploads/2017/03/fade-friday-oldblue-co-8-25-cut-19-oz-indonesian-selvedge-9-months-1-wash-1-soak-front-legs-in-x.jpg

www.heddels.com

 

これはわかりやすく極端な例だが、適切な箇所に濃淡差があることはいい色落ちのポジティブな要素である。

適切な箇所とは主にウィスカーとハニカム。あとは多洗濯主義の場合はセルビッジやチェーンステッチのうねりなどのディティール。ポケットに同じものを入れているからその形に沿って落ちている、というのもこれに準ずるかな。

 

 

やばい例:

http://img01.ko-co.jp/usr/keinenhenka/evis19oz-1.jpg

http://img01.ko-co.jp/usr/keinenhenka/evis19oz.jpg

エヴィスヘビーオンスデニムNo 0デニムの色落ちサンプル - 日本経年変化協会

 

これ、19ozらしい。画質が悪いせいかは分からないが19ozのジーンズをどうやったらこれだけ残念な感じにできるのだろうか。上のOldblue&coも同じく19ozであることを考えると異常さが伺えるかもしれない。「どっちも一緒な汚らしい古デニムじゃん」というまともな感性の大多数の方にも分かるように一つずつ指摘していきたい。

 

1.濃淡差がない

濃淡差がないというのはグラデーションのように徐々に色変化が見られるということ。ウィスカー部が顕著で、腰から腿にかけて段々と白くなっている。さきほどのオールドブルーは濃淡差、シワの深さがひと目でわかるが、こちらはそのシワが弱々しい。これだけ厚い生地でか細いアタリが弱々しく何本もついているのは洗濯が過剰なためと思われる。それかオーバーサイズ。

 

2.膝だけ真っ白

ネガティブなポイントであり気を付けたいのが膝、特に膝下である。生活をしてる上で普通に膝をつくと、想像しているよりも膝のちょっと下の部分が地面と擦れる。このスネとヒザの付け根あたりだけ極端に真っ白だったりすると、そこばかり白く見えて他の箇所が相対的にぼやけてしまう。結果的に、全体として濃淡差がない、ぼやけたジーンズという印象を与えてしまう。

 

3.裏側が全体的に白い

これは日本で過ごす以上意識しないと避けられない問題なのかもしれない。ジーンズの裏側がなんか白い人は街中でもたまに見かける。尻だけでなく、腿からカーフ(コムラ?)のほうまでうっすら色褪せていると言った感じ。これ、膝を90°以上曲げているからではないかと睨んでいる。カーフと裏腿をこすりつけるような形で、片膝をついたり、正座したりしているのが原因ではないか。ハニカムがきれいに出ていれば問題ないのだろうが、この写真ではそれも見受けられない。

 

 

こうして書き上げると俺が単に濃淡差過剰主義者なだけなことはもうおわかりだと思う。しかしだ。

例えばヴィンテージ501の薄らぼんやりとして全体的に水色がかったブルージーンみたいな色落ちはクール。しかし19ozでこれは一体どこへ向かっているんだという感じだ。というかエビス自体が太くてアタリがつきにくく、なぜわざわざ19ozとか20ozにしてるのか、何か理由があるなら良いけどよくわからない。

 

エビスの話ではなく悪癖の話だった。

・過剰な洗濯

・膝をつく

・膝を90°以上曲げる

というのはジーンズの色落ちを不自然なものにし、ぼやけさせるので避けたい。

 

また、歩き方でもハニカムへの影響が変わるのではないかと思っているのだが、こちらは実証のしようがなさそうなので触れないでおく。日々の積み重ねが結果としてインディゴ剥離というかたちで現れるわけだから、色落ちとして見える頃には大体もう遅いのである。そうなる前になんとかしなければならない。求めよ、さらば与えられん。